元サッカー日本代表監督のイビチャ・オシム氏が亡くなりました。80歳でした。哲学的な言い回しと印象的な言葉「オシム語録」でも愛された偉大な監督の逝去に寂しい気持ちでいっぱいです。
オシム氏は旧ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)のサラエボ生まれ。1986年にユーゴ代表監督に就任。1990年のW杯イタリア大会でベスト8入り。2003年にジェフ市原(現ジェフユナイテッド千葉)の監督に就任。2005年にはナビスコ杯優勝を成し遂げました。2006年には日本代表監督に就任。「考えて走る」日本人らしいサッカーのあり方を示した功労者です。
「オシム語録」の中でも有名なのは、2003年4月に発した「肉離れ?ライオンに襲われた野うさぎが逃げ出すときに肉離れしますか?準備が足りないのです。私は現役のとき1度もしたことはない」という言葉です。選手の肉離れに対して「準備が足りないだけだ!」と一喝するだけの指導者も多いであろう場面で、オシム監督の言葉のセンスには感服させられました。
かつて日本のサッカー界に進むべき道を示してくださった偉大な監督のご冥福を心よりお祈りします。