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磨くモノ。
技能は一朝一夕で身につくモノではありません。常に意識して磨いてください、磨き続けてください!磨くと言っても、ただ単に仕事を数こなしたり、技能検定の練習をたくさんやれば良いわけではありません。
大事なのは『謙虚な心』と『道具を大切に扱う心』で励む事です。
謙虚な心
『謙虚な心』とは、常に何かを学び続けたい、成長し続けたいという姿勢。
技能に限界はありません。早く出来るようになったり、精度良くモノを作れるようになったからといって自分に満足してはいけません。もっと早く、もっと精度良く、もっと美しいモノを追究してください。
道具を大切に扱う心
『道具を大切に扱う心』とは、モノをつくる為に使用する道具を自分の身体の一部のように思うこと。出来栄えは、道具に大きく左右されます。フライス盤工の視点から言いますと、「機械の精度は良いか」「測定具のゼロ(基準)は出ているか」「正直台に歪みや傷、打痕はないか」などです。かと言って、道具に一喜一憂してはいけません。道具は使うモノでも振り回されるモノでもなく、「使いこなすモノ」であるべきなのです。良いモノを共に作る仲間たちという意識で、感謝をしながら大事に扱いましょう!
絶対に失ってはいけないモノ。
最近では、ロボットやAIに仕事が奪われてしまっています。(うちは町工場なので、その辺りの心配はまだないですが)とは言うものの、精密なモノをつくっている企業では『人』でなくては出来ないことも絶対に残るはずです。熟練の職人さんたちが定年退職などで年々減っていく中で、技能伝承がうまく出来ずに企業の技術力が低下するケースが多くあります。
僕は、モノ作りをする企業には、他と差別化するコア技術が必ず存在すると思っています。(ロボットに全て作り上げられるモノはすぐ真似されるでしょうし)それらを守る為にも、『人』という大きな企業の財産がもつ【技能】は失ってはいけないモノなのです。